Office関連

Microsoft Translator PowerPoint アドイン(プレビュー版)を試してみました。

2017年4月7日、Microsoftは「Microsoft Translator」を活用したすべてのアプリやサービスで、サポート言語として日本語を追加しました。

上記記事によると、「Microsoft Translator アプリ」や「Skype 翻訳」、「Microsoft Translator API」といったサービスで、日本語のリアルタイム翻訳ができるようになったとのことですが、今回はその中にある「Microsoft Translator アドイン(Microsoft Translator live Add-in)」を試してみようと思います。

動作確認環境

アドインの動作確認は下記環境で行いました。

  1. OS名:Microsoft Windows 10 Pro バージョン:10.0.15063 ビルド 15063 64ビット
  2. Microsoft PowerPoint 2016 MSO (16.0.7830.1018) 32ビット

アドインのシステム要件

ダウンロードページを見ると、システム要件は下記のようになっていました。

  1. OS:Windows 7以降
  2. Office(PowerPoint):2013以降
  3. Visual Studio 2010 Tools for Office ランタイム
  4. .NET Framework 4.5.2 以降

Microsoft Translator live Add-in (Preview)のインストール

  1. アドインのダウンロードページにアクセスします。
  2. 言語を選択した後「ダウンロード」ボタンをクリックし、アドインのインストールファイルをダウンロードします。現時点(2017/4/7)では、日本語版と英語版が用意されているようです。
  3. 手順2.でダウンロードしたファイル(MicrosoftTranslatorLiveAddIn.exe)を実行し、指示に従ってインストール作業を進めます。
  4. インストール中に「Setup must reboot before proceeding.」とのメッセージが表示された場合は、「Yes」ボタンをクリックしてPCを再起動します(後で手動で再起動する場合は「No」ボタン)。
  5. 再起動後、「Microsoft Office カスタマイズ インストーラー」が表示されるので「インストール(I)」ボタンをクリックします。
  6. アドインのダウンロードとインストール後、「Microsoft Office のカスタマイズは正常にインストールされました。」とのメッセージが表示されたら「閉じる」ボタンをクリックします。

以上で作業は終了です。
無事にアドインがインストールできると、PowerPointの「スライド ショー」タブに「Microsoft Translator」グループが追加されます。

COMアドインダイアログを開いてみると、「Microsoft Translator live Add-in (Preview)」が読み込まれていることが確認できます。

アドインで翻訳してみる

「スライド言語」と「次の言語に翻訳する」プルダウンで適当な言語を選択した後、「スライドを翻訳する」ボタンをクリックしたら、あっという間に全スライドのテキストボックスが翻訳されました。

この状態でスライドショーを実行しても、テキストが原文に戻ることはありません。

翻訳後は「スライドを翻訳する」ボタンが「原文を見る」ボタンに変わり、このボタンをクリックすることで原文表示に戻すことができます。

サブタイトルをスタートする」ボタンをクリックしたら、プライバシー同意画面が表示されたので、指示通りに作業を進めてみました。

Microsoft アカウントでサインインするまでは良かったのですが、最後に「あなたのコンピューターで使用できる録音デバイスがありません。」とのメッセージが表示され、この機能を試すことができませんでした。

サポートページによると、マイクが接続されていれば、プレゼンで話した言葉をリアルタイムで翻訳し、字幕として画面に表示するらしいです。これはすごい!
(しかしながら「サブタイトルをスタートする」というのは分かりづらい。「字幕を開始する」の方がしっくりきます。)

アドインの仕組み

アドインで翻訳した際のパケットをキャプチャーしてみたら、Translator APIが呼び出されていることが確認できました。

JSONデータをPOSTして、翻訳結果もJSONデータとして受け取っているわけですね。

おわりに

今回、Microsoft Translator アドイン(Microsoft Translator live Add-in)がどんなものなのかを試してみましたが、プレビュー版とはいえ便利で使い勝手の良いアドインでした。

字幕機能はまだ試していませんが、これが使い物になるのであれば、かなり画期的なアドインなのではないでしょうか。

皆様も是非一度お試しください!
(ちなみに、翻訳できる文字数に制限があるのかどうかは分かりません。)


2017/4/8 追記:
サブタイトル(字幕)機能を試してみました。
スライドショーウィンドウの上に字幕用ウィンドウが重なり、本来であればここに字幕テキストが表示されるはずですが、私が試したときは上手くいきませんでした…。

ブラウザーからMicrosoft Translatorを試したときは上手くいったのでマイクの問題では無さそうですが、本アドインはまだプレビュー版なので不具合があるのかもしれません。

発表者側画面

他の参加者画面


2017/5/22 追記:
下記環境で改めてテストしたところ、問題なくサブタイトル(字幕)機能が動作しました。

  • Microsoft Windows 10 Pro x64 バージョン 1607 (OS ビルド 14393.1066)
  • Microsoft PowerPoint 2013 (15.0.4927.1000) MSO (15.0.4927.1000) 32 ビット

powerpoint presentation translatorについて」のSakushimaさんの回答によると、Office 365 SoloのPowerPoint 2016では動作し、Office PremiumのPowerPoint 2016では動作しなかったそうです。

このあたりの動作条件がいまいちよく分かりません。
また何か分かり次第、追記したいと思います。


2017/6/15 追記:
さくしまさんから“「サブタイトルをスタートする」ダイアログの「あなたの名前」を半角英数字にすると翻訳される”という情報を教えていただき、さっそく試したところ上手くいきました。
これでようやく字幕機能が活用できそうです!

関連Webページ

[Windows 10]Creators UpdateのISOファイルを直接ダウンロードする方法前のページ

映画『夜は短し歩けよ乙女』感想次のページ

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