ダイオウイカの標本展示で話題を呼び、来場者数60万人を記録した「特別展・深海」が4年の時を経てパワーアップして帰ってきました。
- 深海2017-DEEP OCEAN-
- http://shinkai2017.jp/
私もさっそく行ってきたのですが、見どころ満載!
会場内ほぼすべて撮影OK(フラッシュ撮影や三脚を使った撮影は禁止)というのも嬉しい特別展です。
※下に記載している写真は展示順通りに並んでいるわけではありません。また、内容はネタバレを含んでいますのでご注意ください。
開催概要
- 名称:特別展「深海2017~最深研究でせまる“生命”と“地球”~」
- 会期:2017年7月11日(火)~10月1日(日)
- 会場:国立科学博物館(東京・上野公園)
- 開館時間:午前9時~午後5時 ※金・土曜日は午後8時まで(入館は各閉館時刻の30分前まで)
- 休館日:7月18日(火)、9月4日(月)・11日(月)・19日(火)
- 入場料:一般・大学生 1,600円、小・中・高校生 600円、金曜限定ペア得ナイト券 2,000円
http://shinkai2017.jp/outline/ より
圧縮ブタメン
会場に入ってまず目につくのが、水圧実験でお馴染みのブタメン。
御覧の通り、水深10,000メートルでは見事に圧縮されています。
水圧の強さを示す例としてブタメンがよく使われていますが、こちらの記事によると、
実演として水中で加圧してく器具の中にこのブタメンサイズ以下しか入らないから
とのことです。
水深13,200メートルにもなると、ブタメンどころかチタン合金ですらベッコベコです。
デメニギスの標本
ブタメンコーナーを抜けると、チョウチンアンコウやコウモリダコ、クロカムリクラゲなどの深海生物の標本が並ぶコーナーです。
頭だけが透明な深海魚として有名な「デメニギス」の標本もありました。
今でこそ下の写真のような姿が知られていますが、2004年に生きて泳いでいる姿が発見されるまでは、頭が透明なドームに覆われていることが分からなかったそうです。
http://www.mbari.org/barreleye-fish-with-tubular-eyes-and-transparent-head/ より
グロテスクな深海魚としてよく紹介される「ホウライエソ」の標本ももちろん展示されています。
深海生物の発光の起源
多くの深海生物が発光するというのはよく知られていますが、その起源は長い間謎とされてきました。
しかし、2009年に中部大学の大場裕一博士によって、発光物質セレンテラジンを合成できる生物がついに発見されました。
それがこの「メトリディアパシフィカ」です。
カイアシ類の一種であるメトリディアパシフィカを捕食することによって、エビや小魚が発光する能力を得、さらにその小型生物を食べる、より大型の生物も発光することができるようになっていったわけです。
深海生物たちの発光の起源とも言えるメトリディアパシフィカ、その標本も間近で見ることができます。
次回記事に続きます。
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